勤怠管理は、労務管理の基本を成す部分であることは今さら強調する事でもないでしょう。しかしながら、それぞれの立場によって、その一面しか見ていない場合が多いようです。そこで、ここでは、勤怠管理を経営、サービス、労働の3点から見てみましょう。まずは経営の視点からですが、勤怠管理とはまず企業を経営するにあたっていかに効率よく運営するかというところから始まっています。

直接的には給与計算の部分に関わってきますが、そこだけしか見ていないともったいない情報が眠っています。その労働者が勤務している時間帯の売り上げや生産性を合わせて分析することで、どの時間帯に誰を配置すれば効率がよくなるかということまで分かってきます。次にサービスですが、これは主に小売に関係する部分です。忙しい時と比較的暇な時が、一日の中でも一週間の中でもあるいは季節の中でも必ずあるはずです。

その繁閑の周期を予め予測して、最適な人員配置をするところまでが勤怠管理の大事なところです。サービスの質を落とさないようにすることだサービス業では何よりも大事です。3つ目は、労働者の保護です。経営や顧客ニーズがあるからと言って、あまりに過剰な労働を課すことは労働基準法上も問題があります。

また、近年労働者の間で浸透してきているワークライフバランスを重視する傾向などもあり、きめ細かな管理を行わないと、労働力が確保できないという事態も発生しかねません。このように、勤怠管理は極めて重要なのです。