最近、ニュースなどで大きく報道されているのが、長時間労働に起因する労働問題です。月間の時間外労働が100時間を超え、うつ病や適応障害を引き起こしてしまうなど、企業の体質改善が社会的な要請となっており、改めて勤怠管理の概念をしっかりと浸透させることが会社に強く求められているのです。また、こうした労働問題において争点となるのが、会社が労働者に対して、過度な残業を求めたか否かですが、それ以前に会社が社員の出勤時間や退社時間を正確に管理していたか否かが、一番の大きな問題なのです。何より、労働問題を発生させてしまうと、企業イメージは損なわれてしまい、業績の低下だけでなく、人材募集においても大きなダメージにつながりますから、多くの企業では、人事部門を中心に勤怠管理の浸透に取り組んでいるのです。

そこで、最近、注目されているのがタイムカードです。もちろん、以前のような紙のカードではなく、ICカード等を利用したものです。多くの企業ではオフィスに入出する際には、ICカードにより開錠する仕組みを導入していますから、ここにタイムカードの機能を盛り込むことによって、より正確に勤務時間を把握することができるのです。また、タイムカードの導入に加え、管理者教育も行われています。

部下社員に対して、過度なノルマや時間外労働を命じたりさせないよう教え込むととともに、管理者自らが、長時間労働を是正し、時間内に業績を向上させる職場風土を作るよう意識改革を行っている。会社の業績向上を目指すには、社員が働きやすい職場環境を構築することが重要であり、そういった観点からも勤怠管理は重要なのです。